ちょっと前のネタですが、ヤマハがドラッグスターなどの保有者に、低速で高いギアを使わないようにという「お願い」を出していました。あんまりこういうニュースリリースは例がない気がします。
要するに、リコールやサービスキャンペーンなどと違い、想定外の乗り方をするユーザーが多いので、メーカーとしては困ってしまったということでしょうか。で、その「想定外」(これもそのうち死語になるんですかねえ)ってのは
低速からの加速時に高ギアを使用し、振動が大きくなるなど、スムーズではない加速を繰り返した場合、エンジンから後輪へ動力を伝達する機構などを傷めるおそれがあります。
というリリースの文面から判断すると、「振動ごっこ」ですね。本来、バイクの振動が小さいことは悪いことではないはずなんですが、それに不満に感じたユーザーがやっているということでしょう。まあ、ハーレーの方が振動、じゃなかった鼓動は大きいんでしょうか。
ちまみに、ここで俺の昔話を一つ。大型二輪免許を取得した教習所は、「教習中にハーレーが乗れる!」というのが売りでした。別にそれを目当てでその教習所を選んだ訳ではなかったんですが、教習の途中で「ハーレーってどんななんだろう」と多少興味を持つようになりました。
実際は、教習中ずっとハーレーに乗れる訳ではなく、ある程度講習が済んだ頃に1コマだけ運転ができるというものでした。それが人生において初のハーレー体験だったんですが、個人的には乗るのがイヤになって、その教習時間のうちに教官にお願いして元の教習車(CB750)に乗り換えました。
なぜかというと、あの鼓動がいやだったんですね。震える感じが、エンストする直前をどうしても連想させた。教習中(特に初期)というのは、下手なのが当たり前で、クラッチをうまく切れなかったり、切れ忘れてエンストを何度もしていました。そんなことばかりしていては当然ダメで、教官に怒られなくても、自分的にもめげる訳ですな。その瞬間をハーレーの鼓動は思い出させた。また、その頃は免許取得に向けていろいろ苦手な乗り方を(本来の方法で)練習したかった。ハーレーで狭い教習所の中で練習してもあまり楽しくなかったってのもあります。
ということで、「ハーレーが乗れる」ことは当時の俺にとっては何のメリットもありませんでした。今ならまあ、もしかしたら鼓動を楽しむ余裕があるかもしれません(おそらく違うんでしょうが、パラツインのKLE500の振動は、俺でも「結構味があるなあ」と思えますので)。
また、他の人の中には、ハーレーが教習で乗れることが動機となって、その教習所を選んだり、実際に免許取得後にハーレーに乗っているなんていう人も多いんじゃないかと思います。個人差のある話なんですが、今回のヤマハのリリースを見て、当時のことを思い出しました。
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